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私たちSILは人にやさしいソリューションをめざし、システムの構築を考える会社です。

無線LAN サイトサーベイSITESURVEY

無線の特徴

アクセスポイント(2.4GHz帯・5GHz帯)はスペクトラム拡散通信の無線です。この電波は波長が短いため直進性が強く、 金属などの障害物があると反射(散乱)または減衰(吸収)されその陰には直接は届きません。 しかし室内では天井、壁、床、棚等で反射して直接は届かない(見通しでない)所にも届く事があります。

電波は「波」なので直接波と間接波(反射波)が同一地点に届くと合成され強めあったり打ち消しあったりします。 反射してきた電波は直接波より長い経路を通って来るので波の位相が遅れてきます。遅れが経路が半波長分長いと位相は反転しており、 直接波と反射波の強さが同じだと打ち消し合ってゼロになり通信ができません。

実際のサイトでは直接波以外に強度、位相の違う様々な反射波ができます。一般的にはアンテナから遠ざかるほど電波(電界強度)は弱くなりますが、 反射波との合成の影響で各地点での強度は様々になり数cmの違いでも差が出てしまう「マルチパスフェージング」が起こります。

障害物の陰には届きにくい「シャドウイング」と、様々な反射の合成となる「マルチパスフェージング」は、送信電力を 強くしても解決しません。以上は送信源が一ヶ所、受信機一台でも起こる現象です。この他に、他のアンテナからの電波 や、他のターミナルからの電波も来ます。さらにPOSレジやコンピュータ、蛍光灯、電子レンジなどの雑音源もあるかも 知れません。こうした環境要因は、現場の稼働状況、時間帯により様々な変化をしています。

2.4GHz帯と5GHz帯との違いですが、5GHzの周波数帯の方が波長がより短くなるために直進性がさらに増します。 これにより「マルチパスフェージング」 が2.4GHz帯よりも多くなります。また、送信する出力は同じであっても、5GHzは距離が短くなります。

波長の違い
2.4GHz:約12cm、5.2GHz:約5.7cm

自由空間損失簡易計算式
自由空間損失=32.4+20log(f)MHz+20Log(k)Km
(距離を無視すると20log(f)となり、2.4GHzは67.6、5.2GHzは74.3となり周波数による差は約7(dB)となります。


サイトサーベイの目的

無線LANは目に見えないネットワークです。
「確実につながるのか」
「最適なアクセスポイント数は?」
「パフォーマンスが一番発揮できる設置位置はどこか?」
という問題点があります。

サイトサーベイはこのような導入時の問題点を解決し、信頼性且つシステムが要求する無線エリア(データ通信を実現)を構築するところにあります。

また、お客様の無線LANシステムのカバーエリア・レスポンスに関するご提案をするところにあります。


サイトサーベイの必要性

 サイトサーベイは必要不可欠な作業です 

構造上による物理的な取付の問題
机上で検討していた位置にはどうしても付けられない等
柱・空調ダクト等が障害となり電波強度の低下を生じる

電波性質と構造上と相性問題
電波反射による電波エリアの強弱

取り扱う物質、機器、周囲環境の問題
水物を取り扱う倉庫では電波強度の低下を生じる時がある
電磁波を発する機器の環境では電波抑圧を受ける
外来電波や上下階による混信

サイトサーベイを怠ったときには「導入後のサイトサーベイ」を実施することになりかねません。無駄な出費を招く可能性があります。


サイトサーベイ調査手順


 Step 1   事前打ち合わせ  

事前資料としてお客様より導入予定場所の図面(平面図)等をいただきます
出来れば、作業を行う一週間前にはいただきたいと思います
 (いただいた情報により作業工数を積算します)


 Step 2     現状調査    

現地で担当者様とヒアリングを行い、環境状態の確認を致します
スペアナを使用して混信となる電波が検出されるかどうかの確認を行います


 Step 3  サイトサーベイ実施 

アクセスポイントを仮設します
 (弊社準備のバッテリーで駆動しますので、現地での電源は不要です)
電波を発信してエリアを測定いたします


 Step 4    レポート提出   

取ったデータを集計してレポートにて提出いたします

サイトサーベイレポートのご提出

下記に関するレポート(成果物)をご提出いたします。
アクセスポイントの設置場所及び設置方法に関する提案
アクセスポイントの推奨設定に関する提案
アクセスポイントの導入に関する注意事項
お客様におけるアクセスポイントのチャンネル設計
機器リスト(Motorola製アクセスポイントの場合のみ)


サイトサーベイレポートの注意事項

弊社の無線LANサイトサーベイとは無線をベースとした考え方です。 システム全体の安定化を目的とした作業ではございませんのであらかじめご了承ください。 あくまで最適な配置で干渉を極力抑えることを目的とした作業との認識をお願いいたします。

管理ソフト(アプリケーション)を使用時にローミングが出来ない若しくはフリーズする等に関してはネットワーク管理者及びソフト開発担当者にご相談ください。

レポートに記載する通信速度(スループット値)に関してはAP−端末間のスピード測定です。幹線(有線)からのスピードとは別になります。

APを導入するサイトのネットワークがUDPを使用の際には、ローミングが出来ないとのクレームが出ることがあります。これは、 APの性質上で対応できない所もございますので、ソフト(アプリケーション)側で対応していただく必要があると考えております。 弊社でUDP使用するお客様には無線LANの導入を勧めてはおりません。


アクセスポイント設置に関わる工事全般

無線LANシステムの導入には、アクセスポイント・アンテナ・LAN配線及び電源工事が必修です。これらの作業は基本的に高所となります。

下記の工事も承っております。

アクセスポイント及びアンテナ設置工事
スイッチ系製品取付、ボックス取付工事
ネットワーク工事(有線LAN・光ケーブル含む)
電源工事

Motorola社製アクセスポイントの設置経験豊富な担当者が無線LANシステムの導入を確実に実施いたします。


コミッション&テストの目的

実際導入したシステムにいろいろな問題がつきまといます。

「サイトサーベイレポート通りエリアを確保しているか?」
「設置位置・設定及び動作は正常か?」
「現地での設定変更依頼」
「有線/無線トータル確認」

上記をコミッション&テストでサポートし、お客様の不安を解消するところにあります。また、 提出するレポートには取付写真やシリアル番号を記載していますので、今後の管理表として生かすことができます。 無線LANシステム導入にあたり、信頼且つシステムが要求するデータ通信を実現できるようにすることにあります。


コミッション&テストの必要性

コミッション&テストはシステムが最適な状態かをインフラ側から確認する作業です。

 アンテナ位置の確認 
工事上、やむを得なくアンテナの位置変更をした等、微妙な位置変更でもエリアに影響する場合があります
サーベイの時には無かった障害物や問題等を現地で指示・ご提案・ご指摘することが出来ます

 取付の確認 
周りの環境(障害物)に対して問題ないかの確認
美観等の確認

 取り扱う物質、機器、周囲環境の問題 
水物を取り扱う倉庫では電波強度の低下を生じる時があります
電磁波を発する機器の環境では電波抑圧を受けます
外来電波や上下階による混信

システム立ち上げの際、最初は安定しない事が非常に多いのが現状です。 インフラ側から問題があるかどうかの切り分けをすることが出来ます。現地で起こっている障害等を回避し、 お客様に最適な無線LANシステムをお使いいただくために必要となります。


アクセスポイント設置に関する指示

アクセスポイントの設置場所及び設置方法に関する適切な指示を行います。

場合によっては、現場にお伺いし、直接工事業者とアクセスポイント設置場所及び設置方法に関するお打合せ・ご指示を行います。(交通費は別途ご請求させて頂きます。)

アクセスポイントをサイトサーベイ結果通りに設置することにより、お客様の無線LANシステムを問題なく、快適にご使用頂けます。


アクセスポイント各種設定

設定フォーマット(設定依頼書)により、お客様のニーズに合った設定を実施致します。ご注文されたアクセスポイントを弊社にお送りいただければセッティングを行います。

IPアドレス、ESS-ID及びセキュリティ(WEP・TKIP・AES)等のご要望頂きました内容を元にアクセスポイントの設定を行います。また、サイトサーベイで推奨したチャンネルプランに沿ってセッティングをおこないます。

設定後は、アクセスポイントにラベリングを実施致します。(System Name ・IPアドレス・Radio MAC等)

セキュアビーコンやMACフィルタリング等のセッティングも行います。

全ての作業が完了後、弊社で動作確認(Ping試験)を行い、問題の無いことを確認して出荷致します。


無線通信テスト

サイトサーベイ時と同様の結果が得られるかどうか設置の完了したアクセスポイント1台1台について、無線端末を用いて、サイトサーベイと同様の無線カバーエリアの確認を行います。

アクセスポイント及びアンテナ設置段階での不具合(コネクタの緩み等)の早期発見が可能です。

上記のテスト完了後、全てのAPへ接続に問題ないかを再度確認します。


有線通信テスト

アクセスポイント及び有線LAN(ネットワーク)工事が完了したことが条件で、アクセスポイントとネットワークの通信テストを行います。

上位側からアクセスポイントに接続し、設定確認及び設定変更が出来るかどうかの確認を行います。

アクセスポイント及びアンテナ設置段階での不具合(コネクタの緩み等)の早期発見が可能です。

もし、上記で問題が発見されましても、お客様のシステム運用開始前に、アクセスポイント及びアンテナの位置修正などの提案を行えますので、システム運用時は問題なく、無線LANシステムをお使い頂けます。


コミッション&テストレポートのご提出

コミッション&テストを実施させて頂きました内容をまとめまして、レポートを作成致します。

コミッション&テストレポートには、下記が含まれます。
アクセスポイント設定表
コミッション&テストレポート
アクセスポイント導入状況(写真撮影が可能な場合のみ)


電波環境調査

スペクトラム・アナライザ(無線信号の測定器)を用いて、無線LANシステムで使用する2.4GHz・5.2GHz各帯域に妨害電波及び干渉波の状況を調査致します。

無線LANシステム導入前に実施頂く事により、無線干渉を避けることが可能となり、安定した無線LANシステムをお使い頂けます。

無線LANシステム導入後に実施頂くことにより、無線干渉によるレスポンス低下の判別が可能です。


電波漏洩調査

スペクトラム・アナライザ(無線信号の測定器)を用いて、無線LANシステムで使用する2.4GHz・5.2GHz各帯域の電波漏洩状況を調査致します。

どの個所で、どれぐらいの電波が漏洩しているかを把握でき、電波盗聴・不正アクセス等の危険を予測することが可能となります。

サイトサーベイ時に無線漏洩調査をセットして頂きますと、指定エリアへの電波漏洩を防いだアクセスポイントの配置提案を行うことが可能となります。


使用機材及びソフトの紹介

 インフラストラクチャ 
Motorola アクセスポイント AP-6532/6521
Motorola ワイヤレススイッチ WS2000+アクセスポートAP-300
Motorola MotomeshDuo
Motorola MotomeshSolo
Wi-Fi対応のAPインフラ(ご支給品)(802.11a/b/g)

 フィールドデバイス 
MC70(802.11a b/g)
MC3070(802.11b/g)
MC50(802.11b)
FR6000(802.11b/g)

 フィールドツール 
Wireless Companion(MC70 & MC3070ツール) (802.11a・b/g)
Mobile Companion(MC50) (802.11b)
AirMagnetSurveyor6.0(802.11a・b/g)
※W56及び802.11n、4.9GHzは非対応です。

 電波測定&調査機材 
AnritsuMS2721Aスペクトラムアナライザ(9KHz〜7.1GHz)
AirMagnetSpectrumAnalyzer (2.4GHz & 5GHz帯域対応)